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香り付き洗剤や柔軟剤を使う人が増える中で、 「香りが強すぎる」と感じる人がいる一方、 本人はあまり香りを感じていないこともあります。
その背景のひとつとして知られているのが 嗅覚順応(きゅうかくじゅんのう)です。
福猫屋では、香りの感じ方の違いを理解するために、 嗅覚順応と香りの循環について情報提供として整理します。
嗅覚順応とは、同じにおいを嗅ぎ続けると だんだん感じにくくなる現象です。
たとえば次のような経験は多くの人にあります。
これは異常ではなく、嗅覚の自然な働きです。
嗅覚は強い刺激をずっと受け続けると疲れてしまいます。 そのため脳は「危険ではない刺激」と判断すると、 感覚を弱めていく仕組みがあります。
嗅覚順応は、刺激に慣れることで 必要な情報を優先するための調整とも言えます。
香りに慣れてしまうと、本人には香りが弱く感じられることがあります。
その結果として、
といった行動につながる場合があります。
嗅覚順応と製品使用が組み合わさると、 香りがだんだん強くなる循環が生まれることがあります。
このようにして香りが強くなる方向へ進む場合があります。
嗅覚順応の特徴は、本人だけが香りを感じにくくなる点です。
そのため、
というギャップが起こることがあります。
これは単なるマナーの問題というより、 感覚の仕組みの違いから生まれる場合もあります。
香りの感じ方には個人差があります。 中には香りによって体調不良を感じる方もいます。
「香りに敏感」というより「嗅覚順応していない」「通常の嗅覚」と言った方が正しいでしょう。
そのため公共空間では、 控えめな香りが配慮として求められることがあります。
香りが強くなりすぎる循環を防ぐために、 次のような選択肢があります。
これは「嗅覚順応」ではなく 嗅覚機能そのものの低下や障害 に関する統計ですが、嗅覚の変化がどれほど一般的かの指標になります。
全般的な嗅覚機能の低下(嗅覚障害)は 約22%程度 と推定されています。これは自己申告や検査の違いでばらつきがありますが、約1/5前後の人が何らかの嗅覚低下を示すとされます。
詳細な分析では、**嗅覚完全喪失(無臭症)は約3.6〜5.8%、軽度〜中等度の嗅覚低下(低嗅覚)は約13〜18%と推定される報告もあります。
これらは「機能が低下している人」の割合であって、
「ある香りに慣れて感じにくくなる(順応)」という現象そのものの割合は、香り付き製品の使用率約80%を考えると、更に高いと思われます。
現在、日本では柔軟剤や洗剤、シャンプーなど 香り付き製品が日常生活の中で広く使われています。
調査によっては、生活者の約8割が何らかの香料入り日用品を 日常的に使用しているという結果もあります。
香りが身近になったことで、 嗅覚順応(慣れ)が起こりやすくなる環境が 以前より増えているとも考えられます。
福猫屋では、香りを楽しむ自由と、 香りが負担になる人への配慮が両立できるよう、 情報提供を続けていきます。